2010年12月24日
うつわ:土井善男
写真のロマネスコ、その存在は知っていましたが、先日初めて食しました。カリフラワーの一種との事なので、同じように茹でました。味も似ています。あまりに面白い形をしているので、茹で上がりを撮りました。小さな房はもみの木に見えたので、今日の一枚。
クリスマスソングはたいていどれも好きですが、お気に入りCDはマンハッタン・トランスファーの、”An Acapella Christmas”。おぼつかない英語で一緒に歌い、歌えている気になって一人悦に入っております。息子をあやすのに家事をしながらの変な踊り付で歌うので、バウンサーに座らせられた彼は迷惑そうな困惑顔…。泣かないだけよしとしよう。
ここ数日ラジオからはクリスマスソングが流れています。
今年もジョン・レノンから
So this is Christmas
And what have you done
と問われています。
タグ:ロマネスコ, 土井善男
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投稿者:兵藤 由香
2010年12月7日
©Shuji Yamada
あとがきより
”古希”に辿り着いてしまった。
素直にありがたく感謝しなければ……との思いと同時に、今時、人生七〇古来稀なりと祝い事を言っている世の中でもあるまい。つくづくと光陰矢の如しで、あっさり元気に七〇を超えてしまった。一つの区切りとして自ら古希の祝いをすることに決め、写真集『山田脩二 日本旅1961-2010』の出版に辿り着いた。
(中略)
光陰矢の如しとは言え、今しばらく日々の身の丈に合った暮らしの風景の中で、暮れなずんでゆく光と影に感動し、迷走しながら少々、格好よく風来坊の酩酊の旅を続けていたい、今日この頃です。
1979年に出版された「山田脩二 日本村1969-1979」(三省堂)は絶版で、入手困難な写真集の一つとなっています。山田さんに出会ってからこの写真集を観てみたいと思い、ずっと古本を探しましたが、8万円ぐらいしていて、とても買えず、都内の図書館で借りたのでした。全てモノクロで、黒の強い写真。日本の津々浦々が写っています。
「日本村」から約30年、この本が出版されました。50年間のこの国の風景、とても面白いです。写真を観て、都市は昔も今も、相変わらずごちゃごちゃしているな、と思い知らされます。多くは力強い風景写真ですが、木陰で思い思いにくつろいでいる少年少女の写真に和まされたり、笑える看板や建物写真を見つけ、クスッとしてしまいます。編集を担当された大崎紀夫さんと写真家の篠山紀信さんの対談も興味深いです。
篠山紀信さん曰く、「この50年間の写真はすごいですよ。何かハッとさせられましたよ。『あっ、写真ってこういうものだったんだ』って。画面としても、すごくちゃんとしていて、うまいんだよ。ピチッとしてるの。普段は酔っ払った照れ症のふりして、実はやることは、すごくしっかりしているんだよ」(巻末の対談より)
ご興味のある方はこちらもチェックしてみてください。
・今日の平凡社
のサイトに中身の写真が数枚載っています。
・紀伊國屋書店の書評空間のサイトでの、
文筆家・大竹昭子さんの書評。
タグ:山田脩二, 日本旅, 日本村
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投稿者:兵藤 由香
2010年12月5日
今回の入荷は、写真のネックレス6点(8,500円〜9,800円)とブレスレット1点(2,900円)です。
タグ:ガラスジュエリー, ネックレス, 山田勝子
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投稿者:兵藤 由香
2010年12月4日
お世話になっているスタジオ KUKUの谷恭子さんが、KUKU便り「こころもよう」を2、3ヶ月毎にお届けくださっている。A4用紙を三つ折りにした横書きのもので、工房のある信州小諸の季節の移り変わりや、展覧会のこと、身の回りの出来事などが写真とともにつづられていて、毎号楽しく読んでいます。前号で、「9月に松本で開かれた『木の匠たち』展に、村地忠太郎氏がいらした」、「93歳の現役の職人さんは、優しいまなざしで笑顔で接し、作品をご覧になるときは、時に真剣に厳しい目で見入っておられました。」とあり、終わりに、表題の本を紹介されていました。93歳の現役の職人さん!!これだけでも私は大変に興味を持ち、また「崖っぷち」という言葉にロックンロール的な響きを感じ(反骨的な趣に惹かれるのか)、本を取り寄せました。
著者の松本直子さんは、上松技専での訓練終了後、村地氏との運命的とも言えるご縁で弟子になります。彼女のリズム、話しの内容、わかりやすい文章のお陰で、興味深く一気に読んでしまいました。強い意志と前向きで明るい性格、行動力に魅力を感じます。彼女が師匠村地氏の事や、かつて木曾福島でつくられた春慶塗りの事をこの本で伝えてくださった事をありがたく思います。
村地忠太郎氏は木曾福島で生まれ、14歳で生家の木地屋の仕事に就き、今も現役の木地師として仕事を続けておられます。仕事場が「崖屋造り(平地の狭いこの地方では、川岸ぎりぎりまで家を建てるそうで、道路に面する表側から見ると平屋に見える建物でも、裏手の川側から見ると平屋に見えていたところの下に部屋があり、二階建てまたはそれ以上になっている造りのことだそうです。)」で、木曽川川岸の崖っぷちにあるのも、このタイトルにかけているようです。
本書から村地氏の真摯で実直、妥協はなく、淡々と日々精進されておられる姿勢が伝わり、心打たれます。若い方々の作品も積極的にご覧になり、好奇心と探究心を燃やされている、脱帽です。時にユーモラスな所がまた魅力です。
著者はこう書いています、
村地忠太郎のしごとが貴重なのは、木地屋として、「木曾漆器」のなかでも、特に明治の中頃に始まり、昭和中頃に絶えてしまった「ヘギ目」の「木曾春慶」の木地をいまも伝えていることだ。
「ヘギ目」。その美しくも、堅牢な目。
機械や鋸で木を挽くのではなく、「木を割り」、「木をへぐ」から、木の目は切れることがない。上から下まで貫くように目が徹っているので、「ヘギ板」は薄くとも丈夫だ。そして、「ヘギ板」でつくった器は驚くほど軽くて、品が良い。
かつて漆器を送る時に、破損を防ぐよう角々に「ヘギ板」をかませていたそうです。明治の中頃、東京の問屋がその美しさに気付き、ヘギ目を活かすことを木曾福島の塗師屋に進めたというのが、この地で「ヘギ目春慶塗」がつくられるようになった始まりと言われているそうです。
著者と村地氏の出会い、村地氏と谷さんとの出会い、その谷さんとの出会い、巡り合わせのご縁に感謝します。
タグ:へぎ目, へぐ, ヘギ目, 木曽春慶塗, 木曽漆器, 木曾春慶塗, 木曾漆器, 村地忠太郎, 松本直子
カテゴリー:本(工芸・うつわ) |
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投稿者:兵藤 由香