2013年12月8日
新たなご縁
「羊毛から糸づくり、織りまで自分でやっている友達がいるの」と友人が出会いをつないでくれました。それが吉田麻子さんです。そしてお持ちくださったマフラーの中に、吉田さんが紡いだ糸を使い京都で染と織をされている佐藤亜紀さんが織ったものがあり、この度おふた方と新たなご縁ができました。
吉田さんは長岡造形大学テキスタイルデザインコースで学ばれています。織をしたくて入学をされたのではないそうですが、2年生の時に初めて織り機で布を織ったときの体験が織の世界への扉を開けたようです。織るうちに、糸や繊維も信頼できるものを用いたいと思われるようになり、糸紡ぎを学ばれ、現在はご自身で羊毛を紡ぎ、ある時は染めもなさいます。
吉田さんと佐藤さんは大学の先輩後輩です。卒業から10年後、佐藤さんが吉田さんの糸を使ってみたいとおっしゃり、2012年の工房からの風に佐藤亜紀さんが出店された折、コラボマフラーがデビューしました。佐藤さんは、吉田さんの紡ぐ糸を「私にとっては糸の凹凸感が絶妙にここちよく大好きな糸です!本当にいつも楽しみに、使わせてもらっています。」とおっしゃっています。
そのお二人でつくられたマフラーがこちらです。
このマフラーについてうかがいました。
吉田麻子さん
佐藤さんがとても丁寧に織り、縮じゅうして下さっているおかげなのですが、絹の光沢と羊毛のマットな質感が、とても自然に馴染んでいて使いやすく、植物染めも羊の色に沿うように染めて下さり、光の深みがあると思います。気に入った質感を新しく生み出せたことは大きな喜びです。
佐藤亜紀さん
経糸に節の多い味のある絹糸を、緯糸には、吉田さんに紡いでもらったウール糸をつかいました。羊の毛のもつ力強さや個性を、そのままに生かせるように織り上げました。絹とウールが交わるならではの風合いを、使い込んで馴染んでいく変化と共に楽しんでいただけたらと思います。
経糸の絹は、たまねぎの皮、緑茶、樫の木などで染めてあります。この渋さ、男性も女性も素適におめしになれると思います。天然素材の植物染、手紡ぎ手織りの温かさと心地よさを実際にお手に取られ、首に巻いて体感してみてください。
素材を大事にしていることと、織りのおもしろさに夢中になっていることが私たちの共通している部分だとおもいます、とは吉田さんの言葉。お二人のサイトもご覧ください。