2014年2月25日
ちいさな集まりvol.2「羊の毛を紡いで織るコースター」その1を終えて
吉田麻子さんをお迎えし、今回は羊毛の原毛を洗うところから、紡ぐまでの工程を体験しました。
吉田さんによると、やり方は人それぞれであるそうで、インターネットで検索をすると世界中の人がYouTubeにその方法をアップしているとの事、興味深いです。
刈られた原毛に触れる機会はなかなかないものです。野生の生き物の毛、やや動物園の匂いがします。これを米ぬかを溶いたお湯に入れやさしく押し洗いし、しばらく置きます。
次にお湯ですすぎ、再度お湯のなかで小房にとり、汚れ(土、砂、草、フンなど)を落としてゆきます。
その後脱水し(今回は洗濯機の脱水機能をつかいました)、干します。この段階で当初の色よりだいぶ白くなりました。鼻が慣れてくるのかもしれませんが、匂いもさほど気にならなくなります。
乾いた羊毛からさらに汚れを除きます。かさかさだった手が程よくしっとりしてくるのは、毛の油分のおかげです。吉田さんからうかがいましたが、羊油というものが販売されていて、乾燥にも肌トラブルにもリップクリームとしても重宝しているそうです。オスのほうが脂っぽい、産後のメスはあまり油分がないかも等、面白い話もうかがいました。
石巻で吉田さんがワークショップをおこなった時、「この合間にぽつりぽつりと震災の事を話してくださる人がいらっしゃったのです。人って目をみては話しづらい事も、手元をみながら作業していると話せることもあるのかもしれないと思いました。」とおっしゃったのが印象的でした。
次は、きれいになった羊毛を、
表面に針を植えた大小のローラーを組み合わせたカーダー/ドラムカーダー機に通し、ほぐします。
このととのった状態から紡ぐ作業にはいってゆくです。
使っているスピンドルは吉田さんが石巻でつながりをもった方々がつくってくださったものです。
吉田さんのお手本を見ていると、するする~と撚りをかけ、すーっと一定の太さの美しい糸ができてしまうのですが、初心者はそうはゆきません・・・。
次回(3月29日)は、紡いだ糸からコースターを織ります。